酸っぱいファミリー

ヲタク料理人の雑学

いらっしゃいませ!

ヲタ飯屋です!!

 

健康ブームでテレビ、ネットで低カロリーだったり炭水化物をカットして体に気を使った「食事」が注目されているのと同時に、「酢」を日常に取り入れる為に飲みやすいリンゴ酢、黒酢等を使った「お酢ドリンク」のレシピ紹介なんてのも良く目にします。

例えば煮込み料理に使うとお肉のコラーゲン等の組織が煮汁に溶け出し、変質する事で柔らかく、水分の保持率向上の効果でよりジューシーになります。

今回は酢の物についてお話させて頂きます!

 

「酢」は紀元前5,000年前のバビロニアというカッコいい名前の大国の記録にはすでに存在していたようです。

ギルガメッシュが栄華を極めた頃にはもうぶどう酢等が使われていたと思われマシュ。(笑)

そんな酢。

今現在は食事の分類として「酢の物」と表される酢を使った料理。

元々は「膾(なます)」という現在も料理名としても名残がある、生肉を使った料理でした。

猪肉等を細かく切り、味付けをしたごちそう、メインディッシュだったのです。

ユッケ的なイメージでしょうか。

食事の際に御膳に乗せて並べる時は、手前にご飯、汁物、そして奥にメインディッシュである膾を置く…半分より向こうに置くから「向付(むこうづけ)」という和食のコース内容のジャンルの1つの由来になりました。

ちなみに魚を使った物も漢字違いで「鱠(なます)」といいます。

肉を表す漢字の部首、「月(にくづき)」と魚の「魚偏(さかなへん)」の差ですね。

魚の鱠は生の切り身に味付けをした料理でカルパッチョをイメージして貰えればわかりやすいです。

ちなみに生の魚の切り身で作る鱠と刺身の違いは味付けをしてある鱠味付けを後でする(醤油等をつける)刺身の違いです。

そこから和食でお刺身の事を向付と呼ぶようになりました。

 

話は戻り、僕達がイメージする酢の物はお酢を使った料理、酸っぱい料理は江戸時代位になるまで高級な料理でした。

飛鳥時代くらいには中国から伝わっていたのですが、保存の手段としての観点もありましたが何せ高価な「酢」。

製造が安定して来た近年、刺身と酢の物が分かれて現在の形式になりました。

「なますもの」→「酢の物(すのもの)」

という話だそうです。

寿司という江戸時代中期に賭博場でサンドイッチみたいな理由で出来た軽食も、酢が一般化したお陰で山葵の抗菌作用と一緒に穀物を短時間で発酵出来るようになったのが理由です。

それまでは「熟鮨(なれずし)」といって魚を長期発酵させて作る料理でした。

冷蔵技術が発達していなかった当時は保存も大変ですし、味付けも一緒に出来ますし理にかなってますよね。

技術の進化って凄いです。

そんな進化してきた食文化に、海外のお客様という新しい目線が日本にやってきます。

イタリアンの巨匠、落合シェフが修行の末に日本に持ち帰ってくれた料理を日本人向けにアレンジした魚のカルパッチョ

そうです、「魚の」と名付けられているように、元々は肉料理なんです。

薄切りにした生の牛肉に白いソースとパルミジャーノ・レッジャーノという白いチーズを上からかけたのが本来のカルパッチョです。

ちなみにこのカルパッチョが出来たのはとある伯爵夫人のワガママからです。

「医者に焼いた肉を食べるなと言われたけど肉を食べたい」

というトンチみたいな無茶振りに答えた料理人が、上記にあるように薄切り肉を味付けして婦人にお出ししました。

リクエストに答えてくれて、美味しさも含め感動した婦人は料理名を訪ねます。

「カルパッチョです。」

という答えには、

ルネサンス時代のカルパッチョという赤色と白色の使い方に卓越した画家を肉の赤色、ソースとチーズの白色に見立てて名付けるという一休さんもビックリするお洒落な返答。

伊達じゃありませんね!

 

つまり、カルパッチョは酢の物なのです!(笑)

生食は肉も魚種類を問わず、今も昔も愛されるごちそうなのです。

イタリアン膾であるカルパッチョは衛生的にどこでも食べられる料理ではありませんが、鱠の方のカルパッチョでしたらご家庭でも問題ありません。

魚のカルパッチョも世界の日本食ブームのお陰で逆輸入され、イタリアでも食べられる様になりました。

世界に誇れる日本の酢の物をぜひご家族で楽しんで下さい!

スーパーでお刺身を買ってきて味付け、サラダ仕立てにしてもいいですし、バケットと共におつまみにしても美味しいですよ!

コロナや異常気象で体調管理が何より大切な昨今。

免疫力をつける、強い体を作る目的でも「酢」を取る事は必須…必酢です。

甘酢、黒酢餡掛け等、酸っぱい料理以外にも食べやすいお酢料理は沢山あります。

お酢ドリンクや錠剤でも十分補填出来ます。

これらは全て健康の為です。

健康を維持する事によってあなたの子供が泣かない世界…それを作る為に酸っぱい料理を作っていきましょう。

家族はずっといっしょがいいです

あなたに出来る事を精一杯がんばりましょう!

 

「酢の物料理」についての話だと思った方には申し訳無いんですが、今回は「酢の物とは」のお話でした!

 

あなたの健康の先が星(ステラ)が輝く未来でありますように。

 

ヲタ飯あれ!

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料理人として伝えたい事

楽しいお食事を!!

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