伝説の英雄~国を料理で救った男~

ヲタク料理人の雑学

いらっしゃいませ!

ヲタ飯屋です!!

 

 

今回は世界史の教科書に載っている事件の裏で活躍した異世界転生して来たとしか思えない天才料理人。

アントナン・カレームさん

です!

 

この人凄いです。

 

老舗有名店の創設者とかいうレベルじゃないんです。

「なろう系料理人」と言っても差し支えない経歴、実力の持ち主です。

 

カレームさんは18世紀後半位のフランスの大家族の家に生まれた方です。

その頃のフランスはナポレオンさんがイケイケだった時代でした。

 

フルネームは

マリー・アントワーヌ・カレームという名前です。

「パンが無ければお菓子を食べれば良いじゃない。」

という歴史的フレーズでお馴染みである、

マリー・アントワネットさんに似てる名前です。

 

実はこの時彼女が言った(調べたら本当は別の人が言ってたらしい)言葉が表す意味として、

「いや、パン食べたくなかったら他の物食べなさいよ」

という、

お金が無くて食べられないという感覚が無いくらい貴族は一般市民との感性の乖離がありました。

という意味との事。

 

そんな貴族以外全員貧乏という激ヤバな時代にあろう事か大家族に産まれました。

16男という奇跡の男カレームはお金が無いので10才で捨てられる事になります。

命を落とすよりもまだマシではありますが、異世界転生物の第一話の様なスタートを切った彼は、街のご飯屋さんで働く事に…

住み込みで働くカレームさんは持ち前の賢さでメキメキとスキルを身につけていった後に、

有名菓子店の主人でバイイさん

という凄腕パティシエに弟子入りします。

この頃のフランスはレストラン開業ブーム。

特に貴族がお気に入りだったのは

お菓子、デザート

という事で世間は空前のお菓子ブーム。

その中でも「ピエスモンテ」というスタイルのお菓子が流行でした。

 

「ピエスモンテ」とは、ウエディングケーキみたいに華々しい建物の様なお菓子の事で、ケーキ等に砂糖細工である「マジパン」を建築物の様に組み上げていく現在も続く形式のお菓子です。

勉強熱心なカレームさんは仕事が終わった後や休日を惜しみなく建築設計の基礎や歴史等を学び、自分の作品に反映させるとバイイさんに一目置かれる存在に…

ある日バイイさんの元に

タレーランという人がやって来て祝宴のピエスモンテを依頼しました。

 

「こいつ凄いんで今回任せてみようかなって思うんですよね。」

「マジで言ってんの?」

「ほとんどチートですよ。」

「まぁ、バイイさんが言うなら…」

 

祝宴は大成功!

バイイさんも鼻が高い思いをすると同時にタレーランさんが大喜びしました。

その時代のフランスはというと、

ナポレオンがロシアの冬将軍に破れ、イケイケじゃなくなっていました。

ナポレオンが失脚した影響で今まで強気な外交をしていたのが全く逆の弱い立場になっていたので

オモテナシをしてご機嫌をとる「美食外交」が各国との間で行われていました

国の代表をもてなすので、担当の料理人は国を背負いながら料理をするという想像を絶するプレッシャーだったそうです。

 

ハマーン様もビックリです。

 

ちなみにどれ位だったかというと市場から魚が届かないというアクシデントが起こったとある国の料理人が、絶望のあまり自ら命を絶ってしまった程。(ちなみに亡くなった後すぐに届いたらしい…)

 

その外交を得意としていたのが他ならぬタレーランさん。

ナポレオンの右腕だった方でした。

 

とてつもない才能を把握したタレーランさんはカレームに試練を与えます。

 

「同じ食材で一年間毎日別の料理を三食作る」というものでした。

 

あり得ないですね…ただそこはなろう系料理人のカレームさん。

余裕でクリアします。

しかも全て絶品だったとか。

 

晴れて国の代表として

世界と武器ではなく料理の腕一本で戦う事になった彼は世界中の美食家達を感動させていきます。

その食事会はその外交が終わったり煮詰まったりするとダンスパーティーと一緒に行われていました。

 

「会議は踊る、されど進まず」

 

で有名な「ウィーン会議」というオーストリアで行われた歴史的会議の料理を受け持っていたのは我等がカレームさんだったのです!!

 

ヨーロッパ諸国の行く末を決める会議だったので、自国をより優位に立たせる為の情報戦が横行する中々進展しない会議でした。

そこでタレーラン外交官は…

 

「まぁまぁ…とりあえずパーティーでもしながら食事でも…」

 

困ったらカレームの腕に頼っており、

他の代表者達も「食べたーい!」といった感じになり、彼の料理の虜になったせいで一年以上会議は続いたそうです。

 

そこでの実力を買われ、イギリス、ロシア、オーストリアの宮廷料理人として招かれ、王族のお腹を満たして行ったそうです。

ちなみに彼の凄い所は国を救った事だけではありません。

 

今ではどの国でも当たり前の一皿ずつ順番に出していくコースのスタイルを確立させ、コックさんの象徴であるコック帽を作ったり、現在も使われている鍋等の調理器具の開発フランス料理には欠かせない数多のソースの原型になる4つのソースを分類したそうです。(ベシャメルソースとか聞いた事ありませんか?ホワイトソースの方が聞き覚えあるかも知れませんね!)

 

あとは、今やコンビニでも見かける「エクレア」の原型のお菓子を作ったり、「ゼリー」を料理に使い始めたのもパティシエ出身の経験を生かせた彼しか出来ない事。

今スーパーとかでもゼリー状のポン酢とかありますよね?

あれカレームさんのアイデアです。

僕が聞いただけでもそれだけ伝説があるので、調べたらもっと凄い話もありそうですね。

そして後世に彼はこう讃えられます。

 

「シェフの帝王」

 

かっけー!!

YouTubeの動画等でもやっていたのですが、とある有名な作家さんが、

 

「あらゆる公国の王達が玉座を追われたりしたが、天賦の才能に恵まれ料理の国の王となった彼は、その栄光に陰りを与える敵対者も今後現れないだろう」

 

と言っていたそうです。

 

以上!異世界転生しなくても国を救ったなろう系料理人、マリー・アントナン・カレームさんでした!

 

痺れますねぇ!憧れますねぇ!!

ハートが震えて燃え尽きるほどヒートしますね!!

 

今あるほとんどの料理は僕達現在を生きる料理人達の大先輩達の努力の末に出来上がった作品を改良してきたものです!

 

普段何気なくしている食事は人々の心を動かし感動させられる事の出来る最高のオモテナシです!

 

ヲタ飯あれ!!

 


↑僕も最近トライしてみてみました!

オススメです!冷凍なのでいつでも食べられるのは正直嬉しいですよね。

カレームさんにも食べてみてほしいです。(笑)

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楽しいお食事を!!

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