Re:ゼロから一品まかない生活

ヲタクと和食

いらっしゃいませ!

ヲタ飯屋です!!

巣ごもり生活でおうちご飯に慣れてきた方が多い昨今。

良くお客様から聞く悩みの1つに、

魚で料理したいんだけど生ゴミの処理がめんどくさい!

そう聞く事が多いです。

そうですよね…臭いし、骨とかビニールとかゴミ袋を突き破ったりして水分がこぼれたり大変ですよね!

だからスーパーでも切身等の下処理された食材を買うし、何より楽!

僕もそういう需要があるのはわかりますし、処理代は手数料だと理解できます。

しかし料理人目線で言うとやはり割高ですし、臭みの素のドリップ(切身から出る魚の水分)がどうしても気になります。

DIYで作る家具の様に魚を1尾丸々買っておろす所からやってみたい人が増えるので、You Tube等の動画でも下処理の動画はある一方で

最後の処理を説明してあげる情報や動画は少ないのです。

これは確かに!とお客様に教えて貰ったのでこの最後の処理を今回お話させて頂きます!

 

ですので、下処理は割愛(笑)

ちなみに色々と魚の種類は豊富ですが、ヒラメやオコゼとかの少し骨格が特殊なもの以外は、ほぼ下ろし方は同です。

しかしそれ以外の大きさは異なりますし、骨の強度の差も違うお魚達は基本設計が同じですので、小さいアジがクリア出来たらブリ等のでかい魚もクリア出来ます!

さて、ここで最初の議題に上がりました最後の処理の開始です。

魚のあら、ハラワタをボールやバット等にいれて、たっぷりの熱湯を掛けてそのまま置いておく…以上です。

熱湯は流れていくと中途半端になってしまうので、カップ焼きそば等をイメージしてもらえればいいと思います。

しっかり泳ぐくらいが理想ですね!

その後流水で晒してしっかり熱を取ります。

この行程は何をしているかというと、霜降りと言いまして、魚の処理方法の1つで熱を利用して身をしめるというものです。

これにより、魚から出る嫌なドリップを無くし、ぬめりを取り、血合いを固め、しっかり火を入れる事によって臭みを取る効果があります。

熱いままでしたら熱で悪くなるので水で温度を下げ、ザルでしっかり水分を取って油分を拭き取るリードペーパー等に包んだ後に燃やせるビニール袋にしまう。

これで完璧です!……が!

面倒くさいから捨ててしまって全てを忘れよう!……何て言わないでもう一品作りませんか!?

これが今回僕が料理人として皆さんに本当にお伝えしたい内容です!

魚の頭を包丁で半分に切った頭、魚のおろし終わった骨は関節の柔らかい部分から切るとアッサリ切り分けられます。

さすがに真子や白子以外のハラワタは食べられませんので霜降りした後捨ててもらえれば良いのですが、骨や頭などはアラ汁、アラ炊き等に使う立派な食材になります!

俺が…必ずお前を救ってみせる!

という気持ちを持ちましょう!

イワシやアジなどの骨はカリッカリに揚げると「骨せんべい」、時間が許すのであればそれを粉々にして市販のふりかけに混ぜると香りのランクが爆上がりします。

ただ、骨には血合いと言う魚の血液が凝固した物がついていますし、頭やかまの部分にはウロコがついています。

霜降りした後に血合いはいらない歯ブラシを使って流水に当てながら擦り落とす…ウロコも同様で、食べる時に使う方のナイフで流水に当てながらウロコをこそぎ落とす…これで完了です。

ウロコは残りやすいので指で残っていないか確認した方が食べる時に安全ですよ!

お鍋に水を材料が浸かるまで入れて、ボコボコ沸騰させずにゆっくり火に掛けていきます。

アラというのは最初に臭み等がアクとして浮いてきますので、水が少なくなってきたら少し水を足すを繰り返し、アクが出なくなったら最後に水を足します。

ここで辞めては出汁がしっかり出切っていませんので注意です。そのままゆっくり火を掛け続けると骨の髄から魚の油分が出始めます。ここまでするのがプロのコツです。

後はお味噌をお好みで溶いてあげて、料理酒をほんの少し入れると味がキリッと締まります!ネギを食べる直前に入れて完成!

これが捨てるはずだったゴミから出来上がった料理です!

アラ汁にしなくても、出汁だけ作っても何でも料理に使えますよ!

野菜のヘタ等やちょっとしたハーブを利用してフュメ・ド・ポワソンという魚のスープの素にもなります。

ここまでするとDIYレベルに有り難みが食卓に並びますし、作り上げた達成感も計り知れません!

こういう材料を大切にする事が料理人としての本当の能力であり、本来あるべき姿だと思います!

和食時代にはこんな事ばかりしていましたね…

魚1本と大根1本があればコースが組めるっていうのは良く先輩料理人に言われてました。

イタリアにもクチーナ・ポーヴェラという質素な…悪い言い方をすれば貧乏人の料理という庶民派料理というジャンルもあります。

「もったいない」は世界共通の言葉です。

食材を大切にすればテーブルにもう一品増え、材料費も捨てなくて良くなった分多少ではありますが取り戻せるのです。

野菜も皮はかき揚げやキンピラ、細切れにして炒めた後オムレツにすれば誰もがハッピーになります。

一度だけでも良いので、チャレンジしてみて下さい!

その時は美味しくなかったり上手に作れなかったりするかもしれませんが、それ以降のあなたは、

・もしかして何か作れそうじゃない?って思える様になる

・料理スキルの圧倒的な向上

少なくともこれらが手に入ります!

残念ながらここまで考える料理人が少なくなっています…

今後はそういう「もったいないスキル」の役に立てる様にいつものくだらない内容と共に書いていこうと思います!

ご褒美は頑張った子にだけ与えられるからご褒美なのです!

諦めるのは簡単です…!でもあなたには似合いません!

それは怠惰デス。

ここから始めましょう!ゴミから…いいえ、ゼロから!

 

 

 

 

リゼロ最高だぜ!!

今回はRe:サイクルでおかずを増やそう!のお話でした!

こういう風に考えたらお買い物の内容も変わりそうですね!

ではみなさんの食卓にルネッサンス!!

 

 

 

…これはですね。

イタリアの芸術文化にルネサンス(再生)という物がありましてですね…

リサイクルにルネッサンス(再生)と、食卓の乾杯の音頭として、かの有名な髭男爵…通称ヒゲダンを掛けたリゼロが好きな少し歴史もイケる料理人ジョークです。

みなさんも是非これを家族におみまいしてあげてください!

パックがキレた時の様に空気が凍りつくでしょう!

最近暑いんで!!

ヲタ飯あれ!!

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