いらっしゃいませ!
ヲタ飯屋です!!
イタリアといえばトマト!
パスタ、ピッツァを始めスープやソースのメイン素材、オリーブオイルや塩を掛けてチーズと食べたりその存在はイタリア料理のイメージそのものと言っても過言ではありません。
でも実はワンピースみたいな大航海時代にペルー、メキシコ辺りの南米からスペインに輸入された食材という事をご存知でしょうか?
当時のスペイン領だった「ナポリ」に寄港してトマトの食文化が広がったらしく、トマトソースも実はスペイン発祥。
昔は「毒」があると思われ鑑賞用の植物だったのですが、南米で品種改良され食用になったトマトはさらに品種改良、南イタリアの温暖な気候で栽培に適した現在僕達が食べている物へと進化しました。
今回はみんな大好き「トマトソース」についてお話させて頂きます!
トマトソースはパスタ以外にも使われる万能調味料です。
でも作り方は簡単。
トマトを潰すだけ。
昆布や椎茸を煮出すだけの和食の出汁の根幹と似てとてもシンプル!
但しこれは最低限なルールであります。
例えば…オリーブオイルに、にんにくと唐辛子を入れて加熱し香り付けした物に
・オレガノとトマトソースで「マリナーラ」
・浅利(あさり)とトマトソースで「ボンゴレ・ロッソ」
・玉葱とベーコンとトマトソースで「アマトリチャーナ」
・オリーブ、ケッパー、アンチョビとトマトソースで「プッタネスカ」
等など…
「トマトソース」と何かであらゆる料理になる、和食で言う所の八方出汁(はっぽうだし)です。
何にでもなります。
冷凍保存も効くも便利な奴!
1回の料理時に毎回作るのは少し面倒くさい!
ズボラで面倒くさがりな僕としては1回で数回分作りたい!…でも使い切れない!と思うあなたに朗報です。
アイツ冷凍効きます。
仕込み工程としては面倒くさいというよりも美味しくしようとすれば時間が掛かる…というのがトマトソースの特徴の1つでもあります。
フレッシュなトマトソースが合うソースもあれば、旨味を更にパワーアップさせた方が美味しい物もあります。
そんな時の時短テクとして、美味しい状態でストックしておくと楽です。
パスタを茹でている時に隣のフライパンで冷凍のソースを凍ったままインした後、弱火に掛けながらパスタの茹で汁を少しずつ入れて行けば茹で上がる頃には復活。
牛肉ミンチをフライパンで炒めて冷凍したソースを凍ったまま入れてそのまま煮込みバターでコクを付ければ即席とは思えないミートソースの味わいになります。
一度に多く作ってもその都度作っても手間は同じです。
「お弁当あるある」で言う所の1人分も3人分も作るのは同じという「幼馴染み」が顔を赤らめながら可愛い言い訳をかますアレですね。
ちくしょうが!!
何でおれの幼馴染みは「野郎」ばっかりなんだ!!!
酒持って来いクソッタレ!!
という訳で、様々な料理、用途に使えますのでオススメですよ!
便利なトマトベースの材料、作り方は
「材料」
・玉葱 ・マッシュルーム ・にんにく(チューブor生)
・セロリ(苦手な方は無しで) ・人参
・オリーブオイル ・唐辛子 ・ホールトマト缶
「作り方」
1、にんにく以外の野菜をみじん切りにする(面倒くさいのでフードプロセッサーで)
2、スライスしたにんにくと種を抜いた唐辛子をオリーブオイルに入れて香りを移す。
3、みじん切りにした野菜をオイルに全部ぶっ込む
4、ここが1番大切!塩を振り野菜の水分を出す手伝いをする事により野菜の旨味を引き出し、さらに「メイラード反応」…俗に言う「きつね色」にしていき、ブチブチと水分が沸騰する状態を越えて加熱していくと、蒸発した湯気が出てきます。
そこまで炒めましょう!多少鍋底にくっついてくる位が最高です!!
5、ホールトマト缶をボールに開けて握り潰す(面倒くさいのでフードプロセッサーで)
6、トマトを鍋にぶっ込み加熱、鍋底をこそぎ落とす様に木ベラ等で混ぜていく。(この時に軽く塩を足せばトマトの水分を早く飛ばせて旨味も出る)
7、完成!お好きな方はトマトを煮込む時にローズマリーやバジル等のハーブを入れて下さい。ただ、プレーンな状態の方が便利ですよ!
長かったのでざっくりまとめると…
みじん切りした野菜をガーリックオイルで炒めた物にトマト缶をぶっ込む
以上です!
保存する時はジップロックに直接注いで冷凍して、使う時は包丁で切り開けば使いやすいですよ!
この仕込んだいつでも使えるトマトベースは
・浅利を火にかけて貝が開いてきたらソースを入れて「ボンゴレ・ロッソ」
・海老や貝の冷凍を炒めた物に入れて「ペスカトーレ」
・オイルに唐辛子をたっぷり入れ、トマトベースを入れれば「アラビアータ」、パスタを入れずにソテーした鶏肉で煮込めば「ディアボロ風」
ロールキャベツ、カレーに入れてトマトカレー等様々。
旨味を出すのに時間がかかるだけで、特に鍋とにらめっこする必要はありません。
水分が多いと鍋にくっつかないので、鍋底をたまに木ベラでひっくり返すだけです。
多少焦げてもそれが旨味になります!
一度に沢山作るならコレが良いです。トマトに甘みがあり、トマトジュースも濃いのでジューシーなソースになります。
多く作らないのならいつでも使えるストックにコレがオススメ!フライパンに入れて木ベラで潰す、以上です。このクオリティで一缶100円切るのは無いですよ!
僕はフレッシュなトマトソースも使いますので常備してます!
そんな仕込みすら面倒くせぇわ!!
という方にはフレッシュなトマトソースについてお話させて頂きます!
今までお話していたのは楽していつでも「濃縮」したトマトソースの仕込みだったのですが、煮込まない事でアッサリと仕上げるフレッシュな場合は2種類あります。
・トマト缶をそのまま
・生のトマトを鍋に入れる
という2種類。
まずはトマト缶をそのまま入れる利点として、
・楽
・楽!
そう、「楽」なんです。
缶から出す、それだけ。
トマト缶というのは皮を向いたトマトをトマトジュースで「加熱処理」してあるトマトの塊。
酸味もしっかり残り、旨味を凝縮させた上記のトマトベースよりも食べやすくスピーディに作れますし、水分が多いのでその場での味の調整がしやすい。そして腐らない。
たまに「トマトジュースで作るパスタ!」
というキャッチフレーズのネットレシピを拝見しますが、はっきり言ってお金の無駄です。
トマトジュース数本とトマト缶を比べたら金額と旨味が全く違い、トマトを煮込んだトマトジュースが既に入った果実入りの缶とジュース。
直接グビっとやっつけるなら断然トマトジュースですが、料理は別。塩も入っている商品もありますので用途は分けましょう!
例えばオリーブオイル、塩で温めたトマト缶はトマトの水分と交わる事で「乳化」され、そこにパスタを入れて盛り付け、バジルと粉チーズを散らして簡単マルゲリータ風なシンプルパスタが出来ます。
アッサリしたパスタはご飯としたら物足りないかも知れませんが、酒のアテには予想外の活躍を見せます。
ヲタ飯あれ!
あと泥酔したお客様が食べていく内に「正気」を取り戻すケースを何度も見ました!(笑)
そんなアッサリをよりフレッシュな「生のトマト」
こちらはそのままフレッシュ!
トマトがお好きならこちらがオススメ。
加工されていない分トマトの味わいが全く変わってきます。
オリーブオイルでにんにくを炒め、適当に切ったトマトをそのままぶっ込む!
皮を剥くのは自由、湯剥きして皮を取ったほうが舌触りが良かったりしますが、それは後ほど。
トマトの美味しさを余す所なく楽しんで頂きたいので僕はそのままをオススメします。
気をつけて頂きたいのは切り過ぎて果汁を失う事です。旨味が流れていくのはもったいないので全部フライパンに入れましょう!
フライパンのトマトに塩を振って加熱していけば形は無くなります。そして塩により水分が飛び始めると酸味を残した状態でトロッとしてきます。
そこにパスタを入れて乳化させるだけで他に具材を必要としない絶品シンプルトマトパスタが完成します。
そして生のトマトを1番味わうのはそのままに近いのが1番!
冷製パスタがお好きな方には是非チャレンジして欲しいですね!
まずは湯剥きして下さい。
先述にもあります通り「舌触り」の話になりますが、生のトマトの皮は硬くて口に残ってしまいます。
加熱していけば皮は溶けずに残りますので、苦手な方は浮き上がる皮を取り除いて頂ければよろしいかと思いますが、冷製パスタに関しては好きでないなら取りましょう。
先程のフライパンに入れる場合よりも少し細かくした方が良いですね!その方が早いです。
ボールにカットしたトマトを入れて塩を振り、水分が出てきたらオリーブオイルを入れてスプーン等で混ぜていくと「乳化」していきトロッとした状態になります。
パスタを入れてさらに混ぜていくと冷製トマトパスタの完成です。
イタリアンパセリやチーズを降ると美味しいですし、バジルとにんにくを混ぜた物を
「ケッカソース」
と言いまして、パスタはもちろん焼いたパンに乗せて「ブルスケッタ」として食べたりパリパリに皮を焼いた鶏肉との相性もバッチリな万能ソースになります。お魚にかけても美味しいですよ!
ちなみにケッカとはイタリア語で「五月蠅い(うるさい)!」という意味で、「美味しい!」と騒ぐ程のソースであるという事らしいです。
冷製パスタのコツとしては表示時間より少し長く麺を茹でる事です。
茹で上がったパスタを冷水で引き締めるとカッチリしちゃうので、表示より2分程長く茹でると引き締めた後でも食べやすい硬さになるはずです。
↑お店で使っている「バリラ」のカッペリーニで個人的に1番麺として美味しいと思っています!イタリア人も使っているその味をご家庭でいかがですか?ヲタ飯あれ!
何が違うのか?
イタリア語で「猟師風」を意味する煮込み料理、
「カチャトゥーラ」を例にしますと、
作り方は鶏肉をオイルで焼き、そこにきのこを山程入れ、最後にトマトで煮込むという料理…ただ最後に入れるのがトマト缶ソースか生のトマトで仕上がりが違います。
これまでお話した通り、トマトソースではより旨味が詰まった煮込みになり、生のトマトはサッパリ仕上がるという「差」が生まれます。
同じ料理とは思えない程ですので是非ヲタ飯あれ!!
「カチャトゥーラ」の材料と作り方は
「材料」
・鶏肉(骨付きの方が美味しいです)
・舞茸やしめじ等お好きな方きのこをたっぷり
・トマト(缶もしくは生)・にんにく
・オリーブオイル ・ローズマリー等のハーブ(僕はローズマリーとベイリーフを入れます) ・白ワイン(香り付け)
「作り方」
1、潰したにんにくをオリーブオイルで炒め、小麦粉を薄くまぶした鶏肉をしっかりめに焼き、ハーブも一緒に入れる。(にんにくは焦げてしまう前に一旦取り除いておく)
2、フライパンから鶏肉を鶏のぞいて(鶏だけに)きのこの形をある程度大きく割いて入れ、そのオイルで炒める。
3、きのこに焼き色が付いた頃に鶏肉を戻して白ワインを入れる(白ワインで煮る訳では無いので少しで大丈夫!)
4、ここで決断!
・アッサリ仕上げたいなら「生のトマト」
・少しジューシーにしたいなら「トマト缶」
・少し水を入れ、長く煮込んでより旨味を出したいなら「トマトベース」
全種類違う感じになるので是非食べ比べて頂きたいです!
5、ブチブチとトマトの水分が蒸発して、トマトの形が無くなって来たら全体的にトロッとしてくるので、鶏肉をお皿に盛り、残ったソースに塩と少しのオリーブオイルで味を整えて上から掛ける。
6、美味しい!
もし辛味をつけたいようでしたら最初のガーリックオイルを作る段階で唐辛子を入れましょう。あと途中で取り出したにんにくはホクホクとして美味しいので、最後の煮込みの時にフライパンに戻して一緒にしましょう。
長かったのでまとめると…
ガーリックオイルで鶏肉とハーブを炒めて、その美味しいオイルできのこを焼いた後全部ぶっ込んで暫く煮る!
以上です!
煮込む前の香り付けのワインの段階で「白ワインビネガー」を入れてさらにサッパリ仕上げるお店もあります!
テレビのお酢のCMで手羽先等を和風出汁たお酢で煮込む「サッパリ煮」というのがありますが、和食でいうあんな感じです。
もし鶏肉の工程をすっ飛ばしたいようでしたらスーパー等で骨付きのフライドチキンを買ってきて、きのこを炒めたオイルにそのまま入れて煮込みだせば「なんちゃって」なカチャトゥーラが出来ますよ!
魚のマリネを作る時やサラダのドレッシングにも使えるのでヲタ飯あれ!
以上!
シンプルなのに深い「トマトソース」についてお話させて頂きました!
料理の仕上がりと用途に応じて使い分ける事が出来るようになったあなたはフレッシュとトマトソースの二重…いえ、トマトベースを含め、
三重の極みを会得したと言っても過言ではありません。
そのスキルで大切な人にトマトの美味しい恵みを感じてもらい、明日への活心へと繋がれば素晴らしい事です。
はっきり言ってこういう「基礎」を覚えて頂ければ、まるで天翔ける龍の閃きの如くオリジナルメニューが開発する事が出来ます。
それくらいに応用が効く存在「トマトソース」。
こんなブログを見に来てくださったあなたに「縁」を感じずにはいられません。
これからもトマトの美味しさを「不殺(ころさず)」にいきましょう。
最後になりますが、
おれは燕ちゃん派だ!!!
操も捨てがたいがな!!
「幼馴染み属性」を東京と京都でそれぞれ爆発させやがって!!
何でおれの幼馴染みは「野郎」ばっかりなんでござるか!!
酒持って来いクソッタレ!!
逆刃(さかば)だけにな!!
「酒で幻覚浪漫譚」だバカヤロー!!
ヲタ飯あれ!!
その他のパスタソースについてはこちら
こちらも合わせて読んでみて下さい!
楽しいお食事を!!
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