いらっしゃいませ!
ヲタ飯屋です!!
たまごって美味しい!!
それは世界共通、不変の理。
鶏が先か卵が先かなんて言葉もありますが、人間が誕生するより遥かな太古から恐竜等の動物も互いの卵を取り合い、栄養として食べてきました。
我々現代人も同じです。
ローストビーフ丼に卵黄を、チキンライスの上に乗せて切り開く…半熟や生の状態の物を破壊し本体と絡めて食べる、恐竜も人も鬼も変わらないのです。
日本にも「釜玉うどん」という即席最強ヌードルがあるように、イタリアにも「カルボナーラ」という卵ソースのパスタがあります。
という事で今回は「カルボナーラ」についてお話させて頂きます!!
「卵ソース」と申したように
「カルボナーラ」は本当に「釜玉うどん」に近い存在で、「クリームソース」ではありません!
日本では生クリームや牛乳を入れるお店やネットやテレビのレシピがあります。
ありますが…厳密に言えば「アレンジ」であり、クラシックなレシピではありません。
卵とチーズ、パンチェッタから出たオイルで「絡める」のです。
それに生クリームや牛乳を入れると風味にも変化があり、水分が多い分作るのが楽なので初心者向けの方法ではあるのですが、感想が「クリーミー!」に持っていかれるんです。
以前、友人とご飯に行った時に隣の席から
「めっちゃクリーミー!カルボナーラやっぱ旨いわ!」
と言っていた生意気そうなカップルがいたので思わず2度見して驚いてしまいました。
…あれ?3、4回見たかな?あんまり集中して見なかったので忘れてしまいましたが。
あなたは「卵」の半熟を難しく考えていませんか?
トロトロオムライスの半熟オムレツ等もそうなのですが、プロとそうでない方の大きな差は2つ。
・コツを知っているか。
・練習をしているか。
だと思っています。
ただこの2点は「全集中」で繰り返せばすぐに出来るようになります。
そもそも「カルボナーラ」って何?
これは諸説あるそうなのですが、言葉としての語源は「カルボーネ」というイタリア語で、日本語に訳すと「炭焼き職人」。
鬼滅の刃の竈門炭治郎くんのお仕事ですね。
そして料理としては第二次世界大戦が終戦した後の事。
日本とイタリア、ドイツは日独伊三国同盟というチームを組んでいたので、日本と同様イタリアも敗戦国になりました。
日本と同じくイタリアにも戦後処理で米軍が駐留していて、その米軍基地の人がベーコンを母国から持ち込んだのを見たとあるイタリアの料理人が「米軍向けに卵とベーコンのパスタ」を作ったのがキッカケだそうです。
ただベーコンは今でこそ世界中にありますが、当時のイタリアには
・豚ばら肉の塩漬けである「パンチェッタ」
・豚の頬肉(いわゆる豚トロ)の塩漬けの「グアンチャーレ」
等の「生ハム」を食べていたので、それで代用しました。その背景から現地のレシピはベーコンでは無くこの2点のどちらかを使います。
そして仕上げに沢山チーズを削り、挽きたての黒胡椒を掛ける事で完成するのですが、その黒い粒が降り掛かっている見た目が「炭焼き職人」が炭を作る時に黒い炭が舞い散っている様を連想させるので、
「カルボナーラ」と名付けられたそうです。
イタリアらしい洒落の効いた名前ですよね。
材料、作り方は…
「材料」
・卵黄 ・ペコリーノ(粉チーズ)
・パンチェッタかグアンチャーレ(ベーコンでも大丈夫です)
・オリーブオイル ・粗挽きの黒胡椒
※卵黄はパスタの量により後から追加で足しても大丈夫!
パスタ100グラム(1束)に対して卵黄3個位あれば良いと思います。
「作り方」
1、パスタを入れてもまだ余裕のある大きさのボウルに卵黄と削ったチーズを入れて混ぜる。
2、パンチェッタを拍子切り(マッチ棒位の長さの細切り)にした物を少量のオリーブオイルでカリっとするまで炒める。
※コツ…フライパンに焼き付けるようにすると焦げ目が付く(旨味)ので意識してみましょう。
この工程の目的はパンチェッタからの美味しいオイルを旨味出汁として抽出する為です。バラ肉または豚トロからは沢山オイルがでるので、もし気になるようならキッチンペーパーで吸収して調整しましょう。
3、パスタの茹で汁をフライパンに入れ、焼き付けた旨味をこそぐように混ぜましょう。オイル分と茹で汁は煮込むとすぐに乳化されるので、パスタを投入して「美味しいパスタ」を作ります。茹で汁は少し残しておきましょう。
※コツ…この時点で塩で味を調整します。この場での味が出来上がった時の塩梅になります。
卵を絡める時に塩分調整すると温度と火にかける時間が増えるので卵がダマになりやすく、失敗の原因になります。
ですので、トマトソース等の少し煮込んで仕上げる為の「アルデンテ」にはしない方が良いです。
4、ここから「全集中」で行きます。
ボウルに美味しいパスタを入れて絡めます。
この方が失敗しにくいです。
この時に気をつけるのは「美味しいパスタ」を作ったフライパンは火を止めた後、そのまま火元にキープしておきます。絡めたパスタがまだ少し水分が残っているならもう1度火にかけてソースの濃度を調整する必要があります。
アツアツのフライパンに再投入すると卵が固まってしまうので火を止めた状態のまだ少し熱を持っている程度の温度ならそこまで固まらないのでヲタ飯あれ!
5、弱火で調整する際に残しておいた茹で汁をほんの少し入れて固まらないように適度に火から離しながら全体的に絡まるまでスピーディに混ぜます。フライパンを斜めにして卵のソースがスーっと落ちずにトロッとした状態になったらお皿に盛ります。
※コツ…もし卵が小さいダマになってしまった場合でも実はまだ失敗していません!
炭治郎くんの様に決して諦めず、茹で汁を足してひたすらに混ぜるとダマが崩れて元に戻ります。
後は濃度調整を再挑戦すれば解決しますが、1回で成功するよりも水分が足された分ソースがほんの少し水っぽくなるので塩分を足しても良いかもしれませんね。
あなたが作ったその1皿の生殺与奪の権を「ダマになったら失敗という一般論」に握らせる必要はありません。
6、パスタの上からチーズを削り、仕上げにブラックペッパーをかけ過ぎかもっていう位にかけて完成!濃度の最終確認としてお皿に盛ってもソースが濃厚なとろみだったら最高です!
7、美味しい!!
となります。
こちらのパンチェッタなら切る手間が省けてオススメです!冷凍なのでいつでも作れますよ!
グアンチャーレは高級食材!
買おうとしたら「そんな金ねぇわ!」と言いたくなるのですが、こちらのグアンチャーレはイタリアでは無くスペイン産でかなり安価。
家で作る時はこれで代用して、是非1度本場の作り方を体験してみて欲しいです!
以上!
「カルボナーラ」についてお話させて頂きました!!
生クリームを入れたり、にんにくと唐辛子を入れたいわゆる「ぺぺたま」も立派なアレンジであって「邪道」だ!とか「間違ってる!」とは思いません。
ただ、あなたには「王道」と「元祖」を知って頂きたい!
僕も家でパンチェッタの代わりに鶏ももを使って「親子パスタの鶏ボナーラ」なんて言いながら作ったりしてます。
美味しければ正解なんです!
挑戦無き伝統は文化の衰退に近いのです。
素晴らしいアイデアを邪道の一言で片付けるのはあまりにも「無惨」だと思います。
己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようとも!
心を燃やせ!
例え失敗しても絶対に諦めないで!
頑張れ!あなたは今まで良くやってきた、あなたは出来る奴だ!
いつも作っている僕ですら「今日のは過去一上手く作れた」と思いますし、その度に「努力はどれだけしても足りない」と思います。
カルボナーラだけに言えた事ではありません。
極めろ…泣いていい…逃げてもいい…ただ諦めるな!
信じるんだ…地獄のような鍛錬に耐えたあなたのスキル。
極限まで叩き上げ、誰よりも強靭な刃になれ!!
黄色い羽織物の善逸の雷の呼吸の如くスピーディに卵を撹拌。
伊之助の様な猪…いや豚のハムを使った美味しいパスタに炭焼き職人の炭治郎を表現するブラックペッパーを優しくも荒々しく振りかけると…
カルボナーラやんけ!!
おい!鬼滅の刃の主人公チーム、通称かまぼこ隊ってカルボナーラの事なのか!?
子供にも人気だし、大人も良く映画で泣いたって聞いた事あるもんな…
そんな訳ねぇか!!
あなたがもしお店でカルボナーラを食べた時には友人にこっそり鬼滅の刃との共通点を教えてあげても楽しいかも!
そんな時に隣の席に「クリーミー!」って言ってる生意気そうなカップルがいたらこう叫びましょう!
「何言ってんだ、キメェっつーの!ヤバイって!」
とな!
そして睨まれるかムービー取られてSNSで晒されろ!
万が一、
「あんまり絡んで来ないでください、カルボナーラじゃないんだから。」
と言われたら座布団1枚渡してオメオメと退散しろ!
捨て台詞はこう!
「上手いこと言うな!カルボナーラか!」
と言って歯ぁ食いしばって家帰って泣いて寝ろ!
どうしたって消せない夢も 止まれない今も
誰かの為に強くなれるから
ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて 負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして
あなたの人生には様々な人との出会いがあります。
卵のように優しく包んでくれる人、お肉の様にパワーをくれる人、刺激というスパイスをくれる人。
それらが絡みあってあなたの人生が上手く行く事を僕は心より願います。
カルボナーラのようにな!!
ヲタ飯あれ!!
チーズを削ると粉チーズをただ掛けるよりも香りが良くなります!
チーズだけでは無く「柚子」や「レモン」、「カラスミ」等、お鍋やそれ以外の料理にも使えるので是非お家に1本買ってみて下さい!
あなたの作ったご飯のレベルが格段に上がります!
ヲタ飯あれ!!
その他のパスタソースはこちら!
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楽しいお食事を!!
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