愛、変態達…

ヲタク料理人の雑学

いらっしゃいませ!

ヲタ飯屋です!!

 

「こんなの良く食べれるな…」

「見た目が無理。」

「初めて食べた奴って天才だよな。」

苦手な食べ物や見た目が特殊な食材は十人十色、それぞれ様々な種類があると思います。

僕のように苦手な食べ物がこれと言って無い人間でも、まだ遭遇していないだけかも知れませんし。

食べた事無いですけど例えばゴキブリは美味しいと言われても正直箸は進まないでしょうね…個人的にですけど。

良くその話題の題材にされる例として「蛸(タコ)」と「ウニ」があります。

あんなグロテスクな見た目や生き物、トゲトゲの球体の中身を割ってまで出した中身が黄色いムニムニ…それも生でイクとは…

あの形まで進化して食べられないようになったのに首領・クリークもビックリですよ。

 

今回は美味しいご飯は変態の上に成り立つというお話をさせて頂きます!

まず人間は何を食べて来たかというと、野生の果実、芋、種子、木の実等。

アウストラロピテクスというまだ猿人だった頃はこれ等を個人食べていました。

まだ食肉は始まって無かったんですよ。

何故かと言うと答えは簡単。

弱かったからです。

森の中や草原には鋭い爪や強靭な歯を持つ圧倒的攻撃力を持った肉食動物が闊歩していました。

今現在でも格闘術を極めた達人をもってしても朝も夜もないジャングルで強靭な虎や狼の群れには為す術もないのに、知識も乏しいアウストラロピテクスが素手で何が出来るでしょう。

ですので、森の中を戦いで巡るより群生している植物を食事にしていました。

しかしその「考える力」が一番の武器になっていきます。

硬い皮に包まれた果実や木の実を食べるには石等で砕く必要があったのです。

このアイデアが後に「石器」になっていくのです。

ここから旧石器時代のホモ・サピエンスになるまでに何があったかというと、木の実の「ナッツ類」に入っている豊富な脂肪分を取り入れる様に小腸が発達したのです。

脂肪はエネルギーとして高い価値があり、より良いエネルギーを求めて行き着いた答えが「肉を食べる」でした。

この選択が狩猟の始まりであり、個人の為の栄養補給からチームの食事になりました。

ある者は魚を、ある者は小動物を始めとする生き物、そしてこの頃には「火」を手に入れた人間は「調理」を始めます。

今なら猪や野鳥は食べられる生き物として認識されていますが、「敵」を自分とは違う「生き物」を食べるなんて考えは変態と言えます。

氷河期には植物が少なくなり「生き物」を食べなくては生きていけなくなる様になり、大陸と日本列島とが別れた事により僕達のご先祖様は独自の食文化を手に入れます。

独自の食文化とは海藻を食べるという事です。

限られた島国という土地柄、大陸と別れた事による発展の遅れにより生きる為に海藻を食べる事を要求された結果…

世界でも珍しい日本と台湾や中国等の極東アジアの一部が海藻を消化出来る能力を手に入れたのです。

必要を迫られたという理由があったとしても海に生えている黒かったり緑色だったりする得体の知れない存在を「食べる変態」がいたおかげで僕達が消化に良いワカメを食べる事が出来るのです。

というよりも消化出来る消化器官を発達と言えます、海外の方は食べる文化がありませんので消化しないらしいのです。

例えばオーストラリアの浜辺のワカメは環境問題になっています。

そのオーストラリアにある研究機関ではその環境問題のワカメを生産している牛の餌に0、2%入れる事により、オゾン層を破壊するメタンを85%カット出来たという研究結果が発表されました。

メタンによる環境破壊を理由にヴィーガン(完全菜食主義)になられる方もその情報を知ればストレスが少しは軽減されるかも知れませんね!

そして大陸から稲作が伝わりその日暮らしの狩猟生活が変わります。「生産」が始まり「保存」も習得、それにより土地への「定住」するようになりました。

さらに土地を持つ人間と持たない人間ができ、それにより貧富の差等の格差を生む。

そのような連鎖の中で生きる為に新たな食材を模索していったのでしょう。

ちなみにウニを初めて食べたのは縄文時代らしいです。

貝塚と呼ばれるゴミ捨て場みたいな場所からウニの残骸が発見された記録があります。

グロテスクなルックスの「蛸(タコ)」も早い段階で食べていたらしく、弥生時代の蛸壺が瀬戸内海で沢山発見されています。

どちらもノーヒントではおよそ「食べ物」の見た目ではありませんし、中国等でも食べられるかわからないけど気になるというユーチューバーみたいな企画を奴隷や死刑囚で「食べてみた」実験をして評判が良ければ食べるというBADな歴史もあります。

そのような謎の食材を「料理」して、生でイケるか焼かなきゃ無理かを事細かく研究した変態の集まりが「料理人」です。

美味しいご飯を作るのは前提で、限られた食材での工夫や足りない栄養素の補填を目的とした「医食同源(いしょくどうげん)」という考えも伝わりました。

文化が進むに連れ、食べる事が「娯楽」「医療」の側面も含め発展しました。

料理の根本は変わらず今も食べ物に対する好奇心や探究心は「貿易」によって選択肢が増えるともう止まりません。

そして「アレルギー」「ダイエット」等のの健康意識を持つようになった人間は「食べない」事を選択出来るようになり、「主義」を持つまでに至りました。

生きる為に命懸けで、目に付くもの全てを口に運んでいた時代とは本当に対照的ですよね。

このように長い年月を歩んできた「食べる歴史」

・飲み物であるミルクを保存していたら固まったチーズを食べてみた変態。

・そもそも人間以外の乳を飲みだした変態。

・世間には出ていない虫や植物を食べた変態。

・無知が故に毒を食べて死んでしまった変態的英雄。

 

そんな最高の愛すべき変態達の上に僕達の「美味しいご飯」があるのです。

これから先、どのような変態が僕達を驚かせてくれるのか楽しみですね!

 

ヲタ飯あれ!

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