いらっしゃいませ!
ヲタ飯屋です!!
美味しいご飯をお店に行った時、初めてのお店では
「沢山メニューがあって何食べようか迷う」
「何食べたらいいかわからない」
という状況はありませんか?
そういったお客様には前菜からドルチェまで一通り提供出来るコース料理をオススメしています。
コースの利点として、
1、色々な種類が食べられる。
2、季節を感じられるメニュー構成
3、デートしてんだからマゴついてんじゃねぇよ、スマートに行けやこの野郎…と女の子に思われない
等…1と2はお店のオススメなんですけど3については困ったら迷わず選んだ方がいいです。
「えっと…えっと…」と考えてるメンズにイライラしてる女性は結構見かけます。
アレルギーをお持ちでないか、好き嫌い等も伺って料理するのでご予約頂いた時にもどうですか?って聞いちゃいますね。
洋食や居酒屋さん等は何となくはっきり食べたい物を目指して来る方が多いです。
SNS等でも「このランチ」とか「このお肉」みたいに目的にしやすいんですけど、和食は結構ざっくりとしたジャンルで選ばれるケースが多いです。
何食べたい?と聞くと、「ハンバーグ!」や「このパスタ!」に比べて「刺し身!」では無く「今日は和食がいい」といった感じです。
今回お話させて頂くのは、和食でいうコース料理…会席料理についてお話させて頂きます!
和食のコースには会席料理と懐石料理という両方ともかいせきという同じ名前の少女漫画みたいな設定の2つの形式があります。
・会席料理とは簡単に言うと楽しいお食事会
・懐石料理とはお茶会を楽しむ為のお食事会
です。
会席はみなさんが外食をする際の、楽しいお酒と食事が目的。
一汁三菜(いちじゅうさんさい)を基礎として関東、関西等、地域で違いがあるのですが、
先付け→八寸→吸い物→造り→焼物→中皿→煮物→強肴→酢の物→食事→甘味
という流れです。
お突き出しとお出しするお店もあるのですが、先付け。
続いて八寸。これは洋食でいう前菜盛り合わせ…よりもより酒のつまみに近いですね。
ただ、僕が働いていた和食のお店ではこの八寸にかなり力を入れていましたね!
親方曰く、お腹が空いている状態でお酒も飲み始めたばかりであれば、1番見る目が厳しいし店の印象が決まるとの事。
確かに数人で居酒屋に行った時に最初のドリンクだったり料理が遅いと、次に来るとしたらあの店は美味しいけど来るのが遅いとお店を決める判断になりがちですし。
次は椀物、お吸い物ですね。これは書いて字の如く汁物料理です。
ここで店の味が判断されます。
なぜならこのお店はこの出汁を元にその他の味付けをしておりますと言っているようなものです。
続いてはお造り(おつくり)…刺し身です。
ここで判断されるのはこのお店の仕入れや鮮度にどれだけ力を入れているかですね。
盛り込みのセンスだったりは勿論ですけど、僕達和食の人間が1番見ているのはこの辺までですかね!
あとは正直、美味しいのは大前提ですのでそれはさて置き。
後は基本的に応用、技になってきます。
仕入れが良ければ次に出る焼物は造りの質次第で程度がわかるからです。刺身は1番新鮮な状態が当たり前で、そんなバッキバキに美味しい魚を使う店が焼物の魚の手を抜く訳が無いからです。
逆にお造りで「…ん?」となった場合はその逆です。
…嫌な目線を持ってしまったものです。(笑)
純粋に楽しめないから時々辛いんですよね…
知らぬが仏ってこういう時に使うんですよきっと。
焼物は塩焼きや照り焼き、味噌焼き等、季節の魚を季節の味覚で召し上がって頂きます。
串で指して焼台で焼き上げるのですが、ここで串の技術が大切になってきます。
鮎が泳ぐように形どって焼かれている、ただの切身を角度をつけてあげる様に打ち込めば、盛込みの際に立体的になり、表情が出てきます。
後は中皿(ちゅうざら)という焼物と煮物をお出しする間に食べて頂くちょっとした一品。
中皿に関しては会席の中に入れていないお店もあるので、以前働いていたお店にはとお伝えさせて頂きます。
一口でパクっとイケる量の物で、お店では茶碗蒸し等の蒸し料理を作っていました。
煮物…これは完全に地域によりますね。郷土料理に煮物があるならそちらを、そうでなければそのお店の魂である「出汁」を使った炊き合わせです。
ちなみに関東では食材を煮る、関西では食材を炊くといいます。
強肴(しいざかな)…これは読めないですよね。
ドンとくる一品で天婦羅等の揚げ物やお肉が使われる場合もある。そんなメインディッシュに近いイメージを持ってもらえばよろしいかと!
天婦羅は揚げ物ではありますが、
「正確には衣の中で最高の火加減に蒸し上げる蒸し料理だっ!」
そういう方もいらっしゃるのですが、
実際そうなんです!(笑)
推奨はできませんが、衣を外して食べると絶妙な火入れ加減なんです。
例えば海老は焼いたり蒸し器で蒸したりすると、焼いた時の脱水感と蒸した時の少し水分を纏った様な状態になる一方で、天婦羅は海老自身の水分で蒸し上がる旨味が詰まった状態は本当に美味しいのです。
今度海老の天婦羅を天婦羅屋さんで召し上がる事をオススメします!
噛んだ後の断面にその全てが現れています。
酢の物…こちらも会席も終盤になりますので酢でさっぱりさせていきます。
蟹の身出しにミョウガの甘酢漬け等をあしらったりすると綺麗なんですよね!
南蛮漬(なんばんづけ)とかもよく作ってました。
ここで食事です。
「え?」と思ったあなた…正しい、僕もというよりも誰でもそうです。
ここではシメのご飯物、香々(お漬物)、留椀(汁物)の事です。
炊き込みご飯やおめでたいお席でしたら赤飯だったり千差万別。
さらっと召し上がってもらう為にお茶漬けや雑炊をお出しする時もあります。
最後に甘味(かんみ)です。
ラストにデザートは世界共通なんですね!
水菓子と書いたりするお店もあります。
会席って中皿だったり、水菓子等の表記だったり順番が違ったりと一汁三菜を守れば結構自由なんです!
なのでこのお店は間違っている!とかコレが無い!とかは恥ずかしいので口に出したりしない方が良いかなと思います。
昔、友達が言ってて恥ずかしい思いをした事があって軽いトラウマになったのでみなさんにはしっかり知っていて欲しいんです。
めちゃ長くなってしまいましたので、また詳しく書かせて頂きますが、
懐石料理は茶会を楽しむ前に最高の状態で臨む為の軽い腹ごしらえが目的です。
だから本当に軽い食事が多いです。
少しお腹に入れていた方が味ってわかるんです。
空腹は最高の調味料なんて聞きますが、僕からしたらドーピングですよ。
デートで男性にめちゃくちゃ食べるじゃんこの娘…って思われたくないからコンビニでおにぎり2個食べて行く女性の感覚に近いものがあります。
戦いが始まる前から戦いは始まっているらしいのです…!!
この娘は少食で可愛いなぁと思わせるという情報操作が水面下で行われているのだ!
まぁ…一部の肉食系から聞いた話ですのでこの話は忘れてください。
その代わり、会席と懐石の違いは覚えていて損は無いと思います。
世界に誇れる無形文化遺産、「和食」は日本にいる僕達が1番身近な食文化だからです。
ちなみに肉食系の女性が言うには男性から「今日は沢山食べたいから協力してね」とか言われたら物凄く気楽になるそうです。
ただ、男って沢山食べてくれる女性の方が嬉しいんですよ!
今日の雑学と会わせて両方実験してみてはどうでしょう?
ヲタ飯あれ!!
こちらも合わせて読んでみて下さい!
楽しいお食事を!
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