異酒界おじさん

ヲタク料理人の雑学

いらっしゃいませ!

ヲタ飯屋です!!

 

まだまだ暑い日が続いていますね!

全てを忘れて缶ビールをやっつけてしまいたい…

バーベキューやキャンプが流行っているのはアウトドア派な現実逃避、僕のようなオタクやインドア派の現実逃避はアニメやゲーム、漫画を楽しみながらグビッと…

と、個人的に思ってます。(笑)

現実世界のストレスから逃れるには自然界と異世界の二極化する僕達。

そんな現実世界、自然界、異世界に共通しているのが「お酒」です!

しかしただ飲むだけの物ではございません。

今回は、「料理に何故お酒を使うのか」をお話させて頂きます!

 

シンプルな答えとしては、

「美味しくなる」

となります。

お酒が苦手な人も知らない内に食べたりしてるんですよ。

基本的には

・食材を柔らかくする等の状態の変化

・香り付け、臭い消し

・食材の風味を高める

等の効果があります!

イメージしやすいのは赤ワインでゆっくり煮込んだホロホロのビーフシチュー、魚の生臭さを取る為に酒を振りかけたり等など…

下処理からデザートまで使える最強調味料です。

お肉を焼いたフライパンに豪快に赤ワインを掛けてブワっと炎をあげたり、クレープにバターと砂糖をまぶしてフライパンで加熱、仕上げにブランデーを入れてブワっと炎をあげたり。

これらを実際にご覧になられた事がない方もテレビや漫画等で見た事あると思われます。

料理中のパフォーマンスとしてかなり格好良い仕事だと思います。

これらは「フランベ」という調理技法で、

・アルコールでお肉を柔らかくしたいけど酒臭くなる。

・ブランデーの香りをつけたいけどお酒感は邪魔。

そんな時にアルコールを飛ばす事によってアルコールの風味を付けると同時に食材の臭みを飛ばす効果が得られます。

これがあの「格好良い動作の理由です。」(笑)

ただこれをするとガス台がめっちゃ汚れるのでご注意!しかし風味があがります!

 

お肉や野菜を煮込む料理の際に気になる煮崩れの原因は、

・お箸等で触り過ぎた場合

・煮込みすぎてドロドロになってしまう場合

があります。

しかし、お酒を上手に使うとそれらの問題は解決します!

アルコールの能力には色々ありますし、様々な成分の効果がありますが、ややこしいので割愛します!(笑)

すいません!!

クエン酸だの何だのと理由はあるのですが、もっと詳しく知りたいそんな貴方は調べてみて下さい。

料理人として楽しく知って欲しいので必要以上の情報は提示しませんが、要はこうです。

食材の旨味を逃がさず、味が染み込みやすくなります。

 

アルコールには

・保水力を上げる効果

・食材の浸透力を上げる効果

があります。

お肉や魚、野菜は水分を持っています。

野菜は新鮮でしたらみずみずしいのでわかりやすいですね。

お肉と魚は水分や脂肪分があるからジューシーで柔らかいんです。

ビーフジャーキーや魚の干物はカッチカチですよね?

水分で「煮込む」とはいえ、火に掛ける事により蒸発して水分は無くなっていきます。

煮込む理由はもちろん味付けです。

味を染み込ませる為には水分は必ず減っていきます。

という事は、煮込む時間が短ければ煮崩れのリスクが減るのです。

浸透率が高まった状態であればより染み込みますし、旨味も残ります。

おまけに食材の甘みを引き出したり臭みも水分として蒸発するので、上記の効果もプラスできます。

お酒とは少しズレますが、

染み込むをわかりやすい例えで言うなら、「2日目のカレーが美味しい」というのも出来立てのカレーよりも味が染みているからというのと、水分が減っている事により旨味が多い事が理由です。

これを狙っていきましょう!

ズレたついでにこの「染み込む」がいつ起きるかというと、熱い状態から冷めていく時に一番染み込むんです!

「味が入る」って料理人は言いますね!

お肉のシチューやソース等、煮込み続けて旨味を凝縮させていく煮込み料理。

野菜や魚の煮付け等はある程度煮込んだら火を止めて、一回冷たくなるまで冷ます。

これらを使い分けて形を崩さないようにしましょう!

注意点を上げるならば、冷ます時はしっかり冷たくなるまで冷ましましょう!

中途半端な温度の瞬間ってありますよね?

100度から10度にするには60度や40度を通過します。この中途半端なヌルい温度は非常に危険です!

「ウェルシュ菌」という菌が発生し、煮物を腐らせます!

2日目を楽しみにしていたカレーが腐って食べられなくなるという僕の人生における今のところ最大の事件の原因もウェルシュ菌なのです!

あんなに愛しさと切なさと心強さに打ちひしがれた夜はありませんでしたよ…!!

一旦まとめると、

使った出汁に入れて煮込めば美味しくなる、さらに美味しくする為にチャッチャと冷ましてしまおう!

です!

 

ここで皆さんに覚えて頂きたいのは、

「料理酒」には酒以外が入っている商品があります!

米麹(こめこうじ)と食塩も一緒に入っています。

効果は旨味、コクをより引き出すというものです。

こちらは日本酒や焼酎と違い、飲料ではなく調味料という事を覚えていてください!

ちなみに料理に日本酒を入れるか、焼酎を入れるかで日本酒なら日本酒に、焼酎なら焼酎に合う風味になります!

考え方はそんな感じでワインだったり紹興酒その料理の国のお酒を入れましょう!

考え方はシンプルに!

「ホタテの酒蒸し」と「ホタテの白ワイン蒸し」があるとすれば、前者は日本のお酒、後者は白ワインが合う。

これを覚えておけば外食の際に悩まなくなりますし、店員目線からもオススメの選び方ですよ!

塩分の調整等が気になる場合(お医者様から抑えるように言われたり等)は料理酒ではなく日本酒等のお酒を入れましょう!

ついでに味醂(みりん)のお話をさせて頂きますと、こちらもざっくり言いますと甘いお酒です!

効果は料理酒と殆ど同じです。

アルコール成分で臭みを取ったり、煮崩れ防止、料理にコクや深みを出す…ただ違う点は、

柔らかくするお酒に対して食材を引き締める効果があります!

 

お酒の煮崩れ防止は煮込み過ぎる時間の短縮、つまり時短目的。

対して味醂は引き締めによる煮崩れ防止です。

煮込む出汁に入れても効果があるのですが、仕上げに使って照りや艶を出すのが味醂最大の武器だと思います。

すき焼きでいうと割り下に味醂を入れると肉がカチカチになってしまう反面、サバの味噌煮等の形を残したい料理の仕上げに入れると煮崩れしません。

すき焼き等の場合は砂糖で甘味を整える等、その料理に対して適切な調味料を使用する。

これがレシピで表示される「調味料」の意味となります。

・何で味醂は最後に入れる

・この酒って何で入れる必要があるの?

・何でニンニクを途中でオイルから取るの?

等の疑問の理由が調味料の性能を知れば「なるほど」と理解できますし、自身のアイデアで創作する際も役に立ちます。

 

以上、簡単ではありますが、

「お酒を料理に使う理由」でした!

まとめると

・下処理で臭み取る事が出来る(風味の向上)

・保水力を高めて料理の質を高める

・香りや仕上がりを変化させてより美味しくする

注意点は

・分量を間違えるとお酒の味が邪魔になる(エグみやアルコール臭)

・春夏秋冬に関わらず煮込んだら早めに冷ます(食中毒の原因、つらい)

・使う食材を間違えると固くなったりする(悲しい)

です!

お酒繋がりで味醂もお話しましたが、これらの強みを把握して実践していけば料理の腕は確実に上がります!

アルコールは酔っちゃったりアレルギー等もありますが、性質を変化させる下処理や仕込みに最高の相棒になります。

 

僕もお酒のコツを習った後にまかないの反応が良くなったりして、料理をするのが楽しくなりました! 

様々な調味料をマスターしてより楽しい食事を楽しみましょう!!

魔法よりも異世界転生よりも簡単です!

しかし、お酒が美味しいのはあらゆる世界で共通してます!

辛い現実からちょっとだけ目を逸らしてお酒を飲もう!!

くれぐれも飲みすぎて異世界転生だけはするなよ!!

 

ヲタ飯あれ!!

こちらも合わせて読んでみて下さい!

料理人として伝えたい事

楽しいお食事を!!

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